在留資格「技術・人文知識・国際業務」が該当する職種の具体例に関して

今回のテーマは、在留資格「技術・人文知識・国際業務」に該当する職種の具体例に関して説明したいと思います。

就労資格の代表的な存在である「技術・人文知識・国際業務」の在留資格ですが、専門知識を活かしたホワイトカラーの職種が当てはまります。

この在留資格では学歴が重要な要素となってきます。

学歴が無い場合には、職種によっては3年以上、或いは10年以上の実務経験が必要とされます。

但し、大学を出たからといって、この在留資格が必ず与えられる訳ではありません。

外国人を受け入れる企業の規模であったり、外国人が企業で服する職務内容がこの在留資格に相応しいかどうか、様々な要素を勘案して在留資格該当性が審査されます。

法務省が典型的な事例を公開していますので、是非参考にして頂きたいと思います。

次のような許可事例の水準で、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格が許可されるということを理解して下さい。

 

典型的な事例

○ 本国において工学を専攻して大学を卒業し,ゲームメーカーでオンラインゲームの開発及びサポート業務等に従事した後,本邦のグループ企業のゲーム事業部門を担う法人との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計,総合試験及び検査等の業務に従事するもの。

○ 本国において工学を専攻して大学を卒業し,ソフトウェア会社に勤務した後,本邦のソフトウェア会社との契約に基づき,月額約35万円の報酬を受けて,ソフトウェアエンジニアとしてコンピュータ関連サービスに従事するもの。

○ 本国において電気通信工学を専攻して大学を卒業し,同国にある日本の電気通信設備工事業を行う会社の子会社に雇用された後,本邦にある親会社との契約に基づき,月額約24万円の報酬を受けて,コンピュータ・プログラマーとして,開発に係るソフトウェアについて顧客との仕様の調整及び仕様書の作成等の業務に従事するもの。

○ 本国において機械工学を専攻して大学を卒業し,自動車メーカーで製品開発・テスト,社員指導等の業務に従事した後,本邦のコンサルティング・人材派遣等会社との契約に基づき,月額約170万円の報酬を受けて,本邦の外資系自動車メーカーに派遣されて技術開発等に係るプロジェクトマネージャーとしての業務に従事するもの。

○ 本国において工学,情報処理等を専攻して大学を卒業し,証券会社等においてリスク管理業務,金利派生商品のリサーチ部門等に所属してシステム開発に従事した後,本邦の外資系証券会社との契約に基づき,月額約83万円の報酬を受けて,取引レポート,損益データベース等の構築に係る業務に従事するもの。

○ 建築工学を専攻して本邦の大学を卒業し,本邦の建設会社との契約に基づき,月額約40万円の報酬を受けて,建設技術の基礎及び応用研究,国内外の建設事情調査等の業務に従事するもの。

○ 社会基盤工学を専攻して本邦の大学院博士課程を修了し,同大学の生産技術研究所に勤務した後,本邦の土木・建設コンサルタント会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,土木及び建築における研究開発・解析・構造設計に係る業務に従事するもの。

○ 本国において電気力学,工学等を専攻して大学を卒業し,輸送用機械器具製造会社に勤務した後,本邦の航空機整備会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,CAD及びCAEのシステム解析,テクニカルサポート及び開発業務に従事するもの。

○ 電子情報学を専攻して本邦の大学院博士課程を修了し,本邦の電気通信事業会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の研究所において情報セキュリティプロジェクトに関する業務に従事するもの。

○ 本国の大学を卒業した後,本邦の語学学校との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,語学教師としての業務に従事するもの。

○ 経営学を専攻して本国の大学院修士課程を修了し本国の海運会社において,外航船の用船・運航業務に約4年間従事した後,本邦の海運会社との契約に基づき,月額約100万円の報酬を受けて,外国船舶の用船・運航業務のほか,社員の教育指導を行うなどの業務に従事するもの。

○ 本国において会計学を専攻して大学を卒業し,本邦のコンピュータ関連・情報処理会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,同社の海外事業本部において本国の会社との貿易等に係る会計業務に従事するもの。

○ 国際関係学を専攻して本邦の大学院を修了し,本邦の航空会社との契約に基づき,月額約20万円の報酬を受けて,語学を生かして空港旅客業務及び乗り入れ外国航空会社との交渉・提携業務等の業務に従事するもの。

○ 本国において経営学を専攻して大学を卒業し,経営コンサルタント等に従事した後,本邦のIT関連企業との契約に基づき,月額約45万円の報酬を受けて,本国のIT関連企業との業務取引等におけるコンサルタント業務に従事するもの。

○ 本国において経営学を専攻して大学を卒業した後,本邦の食料品・雑貨等輸入・販売会社との契約に基づき,月額約30万円の報酬を受けて,本国との取引業務における通訳・翻訳業務に従事するもの。

○ 本国において経済学,国際関係学を専攻して大学を卒業し,本邦の自動車メーカーとの契約に基づき,月額約20万円の報酬を受けて,本国と日本との間のマーケティング支援業務として,市場,ユーザー,自動車輸入動向の調査実施及び自動車の販売管理・需給管理,現地販売店との連携強化等に係る業務に従事するもの。

○ 経営学を専攻して本邦の大学を卒業し,本邦の航空会社との契約に基づき,月額約25万円の報酬を受けて,国際線の客室乗務員として,緊急事態対応・保安業務のほか,乗客に対する母国語,英語,日本語を使用した通訳・案内等を行い,社員研修等において語学指導などの業務に従事するもの。

 

 

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